関節リウマチ:腸との意外な関係を知ることで日常生活に支障がなくなります

腸内環境が改善されると
腫れが引き痛みが軽減します

当院では痛みが出ている患部に触れることはまずありません。しかし腹部の内臓全般に対する手技的な施術を継続すると、腕や脚のリウマチによる腫れと痛みが次第に軽減または消失することを確認しております。

内臓への施術のほかに自律神経系の働きを調整するための全身的なアプローチもおこなっておりますが、決め手となるのは内臓に対する施術で、特に腸の状態を良くしていくことが症状の改善にもっとも良く反応しているように思われます。

ご承知のように関節リウマチは免疫の異常によって関節の内側を包んでいる滑膜が炎症を起こすことで腫れや激しい痛みが生じ、軟骨や骨が破壊されて関節が変形する病気です。しかし、免疫が異常を起こす原因は現在のところ完全にはわかっていません。

最新の医学による根拠

大阪大学の研究グループは関節リウマチ患者の腸内において特定の腸内微生物(プレボテラ属)が健常者に比べて増加していることを突き止めています。さらに同グループの遺伝子研究では、関節リウマチ患者の酸化還元反応遺伝子が減少していることを突き止めていて、体内で活性酸素が増えて抗酸化防御機構が低下した状態での腸内微生物の脆弱性が関節リウマチの病因に関係している可能性を発表しています。

そして以下のように結論づけています。

『関節リウマチは遺伝的背景と環境因子により免疫寛容システムに異常をきたす自己免疫疾患であり、環境因子として特に口腔・腸内細菌叢におけるディスバイオシス(多様性の欠如)が粘膜免疫の活性化を介して、発症および炎症の持続に関与していると考えられる。腸内細菌叢の異常への介入が関節リウマチの発症を抑止する

参照資料:プレボテラ属細菌と疾患との関わり

食生活の変化
感染・抗生剤・炎症

腸内細菌叢が異常を起こす原因として大阪大学の研究グループが指摘している環境因子として「感染」「抗生剤」「炎症」「食生活」があります。これらは腸内環境を容易に変化させることが想像できるかと思います。

このうちの「炎症」というのは腸管の炎症のことを指していると思われますが、よく耳にする大腸炎以外にも腸管が炎症を起こしていることはしばしば見受けられ肥満の一因でもあり、実は心理的なストレスとも深い繋がりがあります。

「腸」と脳の間には迷走神経(自律神経)を介して密接な相関関係があります(脳腸相関)。つまり心理的なストレスはダイレクトに腸に影響して活動を亢進させたり低下させたりします。そうした状態が長期に渡って続くことで腸が炎症を起こすと考えられます。

また食事の質や食べ方によって腸内環境が乱れてしまうと、その情報は脳に伝えられて気分や筋肉の活動に影響するようになります。

腸内環境を改善することは関節リウマチの発症と炎症の持続を抑止するために非常に重要な要素であると言えますし、他の自己免疫疾患についても同様のメカニズムが当てはまると考えられます。

当院における
実証を踏まえた見解

医学研究において「脳腸相関」が明確に提示されるようになる以前から、当院では腹部(腸およびその他の臓器)への施術が心理的な変化を起こしたり自己免疫疾患を軽減することを確認してきました。その場合に、たとえば食生活の指導をしなくても、腹部への施術をおこなっただけで変化する例も相当数に及んでいます。

こうした事実から言えることは、腸に対する外部因子よりも、腸を含む内臓そのものの状態と機能がどうであるかが第一に重要ではないかということです。食生活や投薬が変わっていなくても、内臓の機能的な状態が変化するだけで腸内環境に変化が現れるのです。

このことは腸に対する外部因子(食生活、投薬等)の改善を否定するものではなく、より良い方法として、腸を含む内臓に対する施術(またはマッサージ、運動法の導入)と外部因子の改善を同時進行でおこなうことの有用性の示唆と提案です。

お腹の内臓への施術の様子

たとえば腸が炎症を起こしていれば食物が負担となり、そのために腸内環境が整わないばかりか炎症が悪化することもあります。また、腸間膜や腹膜や隔膜に固着が起きていて内臓や器官の位置がズレていたり圧迫が起きているとすれば機能が損なわれることもあります。

こうした状態が改善されると、今まで摂取していた薬剤に対して過剰反応がでるようになったり、アレルギー反応を起こしていた食材に反応しなくなったり、腸管の過剰反応が起こらなくなったりしますので、その変化をみながら外部因子を少しづつ改善していくことができるようになり、本来の遺伝的・機能的・生理的な能力に合った効率的な提案ができるようになると考えております。

生活スタイルの改善と
おなかへの施術

食生活の改善・運動習慣・ストレスマネージメント・おなかへの施術

関節リウマチを良くしていくためのポイントはこの4つになるかと思います。先にお伝えしたようにどれもが有効です。ただ、すでに食生活の改善や運動習慣を試みているにもかかわらず、ある時点からは状態が変わらなくなり投薬量が増えたり投薬の種類を変更して試しているというお声をよく耳にします。

当院のこれまでの経験では、おなかへの施術をまず先におこなうことで飲食物の消化吸収能力と飲食物に対する反応が変化し、ストレスが軽減し、ポジティブ思考になり、関節の腫れと痛みも減少することがみられています。特に重度の症状の場合には歩行そのものが困難なために一般的な運動ができず、また食欲が低下して食事が思うようにできないこともありますので、そうしたケースでは特におなかへの施術をまっ先にすることがとても有効であると考えております。

すでに生活スタイルの改善に取り組んでいる方や医学的な治療をしている方であっても、未だ内臓へのアプローチをしていない方にとってこの情報は意義あるものになるはずです。

 

おなかへの施術には現在2つの選択肢をご用意しており、1つは当院内にて施術をさせて頂くことと、もう1つはオンラインでセルフケアの技術を身に付けてご自分で施術することです。後者は遠方でもパソコンとWi-Fi環境さえあればオンラインを通じてご指導させて頂けますので便利ですが、手指の痛みが激しい場合にはセルフケアはおそらく困難ですのでご家族の方が学ばれて施術してもらうのがベストかと思います。

以上、関節リウマチや自己免疫疾患でお悩みの方にとってこの記事がお役に立てば幸いです。
当院へのご予約やオンライン講座のお申し込みは下記よりお願い致します。

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